関連する法定等業務
 特になし
1.固定資産と消耗品の管理
 固定資産とは、建物、機械装置、車両運搬具など、実在する形態を持つ「有形固定資産」と、特許権、営業権、ソフトウェアなど、物的資産ではないが、長期にわたって経営に利用され、利益を獲得するうえで他企業との競争において有用な「無形固定資産」に区分されます。経営活動を効率よく進めるには、固定資産の購入、管理、売却といった一連の作業をスムーズに進めなければなりません。そのためには、総務がすべての固定資産を一本化して管理し、ムダのない資産運用を図る必要があります。
 また、会社で購入する「モノ」のなかで、生産のための原材料や販売のための仕入れ商品を除くすべてのものを用度品といいます。事務処理業務に必要とされる物品で、消耗品、帳票等の印刷物、事務用品、什器・備品などが挙げられます。さらに、用度品は、常備品と非常備品に分けられます。常備品とは、事務用品・帳票類など、管理部署が計画的に購入し、適量の在庫を持っているべき用度品で、一般的に消耗品とされるものです。消耗品も会社の資産であり、大切な利益の中から支払われていることをよく社員に認識させ、丁寧な取り扱いを訴えていかなければなりません。特に、消耗品の場合、少し細かくなりますが、適正在庫を商品別に調査して、常に在庫切れのないよう備蓄しておくことがコツです。文具類などは、適切な在庫を持ちつつも、最少のコストで調達する技術が必要です。
2.夏季休暇の実施
 夏は暑さから疲労が蓄積しやすい時期で、疲労を回復するためには十分な休養が必要です。また、学校も夏休みに入っていることから、家族とのふれあいを深めるよい機会にもなります。このようなことから、多くの企業で実施しているのが夏季休暇です。ただし、任意の休暇ですので、与える日数、賃金の有無、手続等に関して、就業規則で明確に定めれば、会社で自由に決めることができます。
 会社として一斉で夏季休暇を実施する場合は、業務に支障のない期日を早めに決定して、社内でよく検討をしたうえで最も好ましい期日を選定します。このとき、取引先へ夏季休暇の通知をすることも必要です。しかし、最近では、7〜9月といった範囲内で社員が指定し、交替で取得する形態も増えています。これは、社員の個人のニーズを尊重することができ、企業として休むことがなくなるため、メリットも多いです。
 なお、総務では、会社が一斉に休む場合、郵便の受入れ、留守中の電話、訪問客があった場合の対応等についても手配しておかなければなりません。また、社員に対しては、夏季休暇中の交通事故防止、海や山での遭難、食中毒、風邪などの衛生管理についても意識喚起しておくべきです。さらに、防犯という観点からは、社内の現金、貴重品の扱いなどに留意し、窓や玄関の施錠を確実に行います。このほか、防災対策として、不用品は処理やたばこの吸殻入れ、ガスの元栓、配電盤などを確認するとともに防火設備などの機能もチェックしておきましょう。
<そのほかにこんな仕事も…>
 1.総務担当者のためのレベルアップ研修を実施しよう。
 2.建物や設備を点検して、修理しよう。
 3.自己啓発を推進しよう。